初期虫歯とはどんな状態?治療法と予防法も
こんにちは。目黒区五本木、東急東横線「祐天寺駅」より徒歩4分にある歯医者「ただなわデンタルクリニック祐天寺歯科」です。
虫歯は、治療が必要とされる一般的な歯科疾患ですが、そのなかでも初期段階に発見すれば、歯の削除や神経の処置は行わずに改善できる可能性があります。しかし、虫歯の初期段階では自覚症状がほとんどなく、気づかずに放置されるケースも少なくありません。
本記事では、初期段階の虫歯とはどのようなものか詳しく解説していきます。虫歯の進行段階ごとの治療法や、虫歯の予防法についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
初期虫歯とはどんな状態?

初期虫歯は、エナメル質に小さな穴が開く前の状態を指します。歯の表面からミネラルが溶け出す脱灰と呼ばれる現象が起こると、白っぽい斑点のようなものが現れます。
色は茶色、黄色の場合などもありますが、ツヤのない白色やくすんだ色が見られる場合は、初期虫歯のサインの可能性があります。痛みはほとんどなく、見た目や自覚症状だけでは判断しにくいのも、初期虫歯の特徴といえるでしょう。
虫歯の進行度
虫歯は、進行度によってCOからC4までの5段階に分類されます。COはごく初期の虫歯とされ、歯が脱灰した状態を指します。この段階ではまだ穴は開いておらず、フッ素塗布や適切なブラッシングで再石灰化が期待できる段階です。
C1は表面のエナメル質に小さな穴が開いた状態です。この段階でも痛みなどの症状は現れにくく、定期検診などで歯科医師に発見されることが多いでしょう。
C2は、虫歯がエナメル質を越えて象牙質まで進んだ状態です。冷たいものや甘いものがしみるようになることがありますが、まだ強い痛みは発生しないことが多いです。
C3は虫歯が神経まで到達した状態で、何もしていなくてもズキズキと痛むこともあります。強い痛みにより、眠れなくなってしまう方も少なくありません。
C4になると、虫歯によって歯がほとんどが崩れ落ちたような状態になります。神経が死んで痛みを感じなくなることもありますが、歯の根の先に膿が溜まったり、炎症が起きたりすることで、歯を残せなくなるケースもあります。
初期虫歯の症状
初期虫歯は自覚症状に乏しいとご説明してきましたが、症状が全く現れないわけではありません。初期段階の虫歯では、どのような症状が現れるのか確認していきましょう。
歯の表面が白濁する
初期虫歯の最も典型的な症状は、歯の表面に現れる白濁です。歯が艶を失って白濁している場合、エナメル質のミネラル成分が溶け出し始めているサインかもしれません。
フロスが引っかかる
虫歯が歯と歯の間で進行している場合、その部分が凹んでいたりギザギザしていたりして、フロスに引っかかることがあります。フロスが通りにくくなったり、使用時に痛みを感じたりすることがあるのです。
ただし、糸が引っかかるからといって必ずしも虫歯が原因とは限りません。被せ物の劣化や詰め物の不適合などの可能性も考えられます。口腔内のトラブルの原因をご自身で判断するのは困難なので、違和感を覚えたら早めに歯科医院を受診しましょう。
冷たいものや甘いものがしみる
冷たいものや甘いものを口にしたときに、歯がしみることがあります。ごく初期の虫歯であればしみるほどではないかもしれませんが、飲食時に歯に違和感がある場合は虫歯の可能性があるでしょう。
虫歯の治療法

虫歯は放置すると悪化するため、早期に適切な治療を行うことが重要です。ここでは、初期、中度、重度のステージ別に、一般的な治療法をご紹介していきます。
初期虫歯の治療法
初期段階の虫歯に対しては、必ずしも削る処置を行うとは限りません。ごく初期の場合、フッ素塗布により再石灰化を促進し、歯の表面を修復させる方法が主流でしょう。歯科医院でのフッ素塗布に加え、自宅でもフッ素入り歯磨き粉を使うと効果的です。
また、定期的な歯科検診によって、進行状況を把握しながら管理することも重要です。初期虫歯は、適切なケアによって専門的な処置を避けて改善できる可能性もあるのです。
虫歯によってエナメル質に穴が空いている場合は、虫歯部分をわずかに削り、レジンで修復する方法が取られることが多いです。歯質を削る量は最低限にして、歯への影響を抑えます。
中度の虫歯の治療法
虫歯が象牙質まで進行した場合、より大きく歯を削る必要があります。虫歯部分を削って除去したあと、詰め物を施します。虫歯のサイズによっては、型取りをして被せ物を作成するケースもあるでしょう。
また、虫歯が進行すると、治療の回数が多くなることが一般的です。治療の負担を減らすためにも、健康な歯を少しでも多く残すためにも、初期段階で対応することが非常に重要といえます。
重度の虫歯の治療法
虫歯が重度になると、歯が大きく崩壊したり、歯根まで感染が進んだりします。この段階では、虫歯を除去するだけでは歯を維持できないため、歯の根を除去する根管治療が必要な可能性が高くなります。
根管治療では、歯の神経や血管を除去して内部を清掃・消毒し、専用の詰め物を入れて密閉し、再感染を防ぎます。根管治療後は、土台を立てて被せ物をして、歯の見た目と機能を補います。
ただし、根管治療をしても歯を維持できなかったり、歯を維持することで周囲の歯に悪影響が及ぶ可能性があったりする場合は、抜歯を選択します。抜歯した場合、入れ歯・ブリッジ・インプラントなどで歯を補う必要があります。
虫歯を予防する方法

初期虫歯は自然治癒が見込める場合もあるものの、進行すれば虫歯部分を削って補修する治療が必要になります。この治療を避けるためには、初期虫歯の段階で発見すること、そして虫歯をそもそも予防することが非常に重要です。
ここでは、日常生活で実践できる虫歯の予防法について解説します。
毎日の正しい歯磨き
虫歯を予防するために、最も基本となるのは毎日の正しいブラッシングです。食後はできるだけ早く歯を磨くことが重要で、特に就寝前の歯磨きは欠かせません。就寝中は唾液の分泌が減少するため、口内が虫歯菌の繁殖しやすい環境になるからです。
歯磨きの際には、歯ブラシを歯と歯ぐきの境目に45度の角度で当て、小刻みに動かして丁寧に磨きます。また、歯と歯の間や奥歯の溝に食べかすが残りやすいため、デンタルフロスや歯間ブラシも活用しましょう。
ブラッシング方法に不安がある方は、歯科医院でブラッシング指導を受けると日々のケアの質を高められます。
フッ素塗布
歯科医院で高濃度のフッ素を塗布することで、初期虫歯の再石灰化を促進し、歯質を強化できます。3~4か月に一度のフッ素塗布が効果的とされています。
日々のケアにおいても、フッ素入りの歯磨き粉や洗口液などを使用すれば、効果的に虫歯を予防できます。
食生活の見直し
砂糖の摂取を控えることも、虫歯予防には欠かせません。砂糖は虫歯菌の栄養源となるため、甘いものを頻繁に摂ることは控えましょう。
また、間食の回数が多いと、口腔内が酸性になる時間が長くなり、虫歯が進行しやすくなります。間食は時間を決めて摂取し、食後は水やお茶で口をすすぐ、可能であれば歯磨きをするなどの対策を取りましょう。
定期的な歯科検診
目に見えない初期虫歯も、歯科医院では専門的な機器を使って早期発見できます。3〜6ヶ月に1回の定期検診とプロによるクリーニングを習慣にすると、虫歯を未然に防ぎやすくなります。
まとめ

初期虫歯は、歯の表面が白く濁ったり、ツヤのない斑点が現れたりする状態であり、痛みはほとんどありません。ごく初期の虫歯であれば、虫歯部分を削らずにフッ素塗布などで再石灰化を促す治療が有効かもしれません。
虫歯予防には、まず正しいブラッシングを心がけましょう。フッ素を塗布して歯質を強化することも有効です。
定期的な歯科検診を受けることで、目に見えない初期虫歯も発見でき、早期の対応が可能になります。気になる症状がある場合は、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。
初期虫歯かもと気になっている方は、目黒区五本木、東急東横線「祐天寺駅」より徒歩4分にある歯医者「ただなわデンタルクリニック祐天寺歯科」にお気軽にご相談ください。
当院では、皆様と真の信頼関係を築くために、初診のカウンセリングから精密な治療、治療後の予防・クリーニングに至るまで、すべての時間を歯科医師が一貫して担当しています。虫歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療やインプラント治療などにも力を入れています。

