インプラント周囲炎とは?原因と治療法、予防するために大切なこと
こんにちは。目黒区五本木、東急東横線「祐天寺駅」より徒歩4分にある歯医者「ただなわデンタルクリニック祐天寺歯科」です。
インプラント治療を受けたあと「インプラントの周りが腫れている」「歯磨きをすると出血する」といった症状が気になる方もいるのではないでしょうか。こうした症状がみられる場合、インプラント周囲の組織に炎症が起きている可能性があります。
なかでも注意したいのが、インプラントを支える骨の喪失を伴うインプラント周囲炎です。進行するとインプラントの維持に影響する可能性があるため、原因を知り、日頃から予防に取り組むことが大切です。また、異変がみられた場合には、状態に応じた治療を受ける必要があります。
この記事では、インプラント周囲炎とはどのような病気なのかをはじめ、主な原因や治療法、予防するために大切なポイントについてわかりやすく解説します。
インプラント周囲炎とは

インプラント周囲炎とは、インプラントの周囲に炎症が起こり、インプラントを支えている顎の骨が徐々に失われていく病気です。
インプラント自体は人工物であるため虫歯にはなりませんが、その周囲には歯ぐきや顎の骨があります。そのため、インプラントと歯ぐきの境目などにプラークが蓄積すると、細菌の影響によって周囲の組織に炎症が起こることがあります。
インプラント周囲炎は、初期の段階では痛みなどの自覚症状が乏しく、患者さん自身では気づきにくいことがあります。炎症が進むと、インプラント周囲の歯ぐきからの出血や腫れ、膿が出るなどの症状がみられる場合があります。
さらに炎症が進行してインプラントを支える骨が失われると、インプラントの安定性に影響を及ぼし、状態によっては維持が難しくなることもあります。
そのため、痛みや腫れなどの症状がない場合でも定期的に歯科医院を受診し、インプラント周囲の歯ぐきや骨の状態を確認することが大切です。
インプラント周囲炎の原因

ここでは、インプラント周囲炎の主な原因やリスク要因について詳しく解説します。
プラークの蓄積
インプラント周囲炎の主な原因となるのが、インプラントの周りに付着するプラークです。プラークは単なる食べかすではなく、多くの細菌などからできた粘着性のある汚れです。
インプラントと歯ぐきの境目にプラークがたまると、細菌の影響によって歯ぐきに炎症が起こります。さらに炎症が進むと、インプラントを支える顎の骨が失われることがあります。
インプラント自体は虫歯になりませんが、周囲の歯ぐきや骨を健康に保つには毎日の清掃が欠かせません。歯ブラシに加え、必要に応じて歯間ブラシなどを使い、プラークを取り除くことが大切です。
喫煙習慣
喫煙は、インプラント周囲炎のリスクを高める要因の一つです。
たばこに含まれるニコチンなどの影響によって歯ぐきの血流が悪くなり、免疫機能や傷を治す働きにも影響を与えます。こうした影響によってインプラント周囲の組織が健康な状態を保ちにくくなり、炎症やインプラントを支える骨の喪失につながる可能性があるのです。
全身疾患の影響
全身の病気のなかでは、糖尿病がインプラント周囲炎のリスクと関係しています。
糖尿病によって血糖値が高い状態が続くと、細菌から体を守る働きが弱くなり、炎症が治まりにくくなることがあります。そのため、インプラントの周りに炎症が起きた際に悪化しやすくなり、インプラント周囲炎の発症や進行につながる可能性があります。
特に血糖値が十分に管理されていない場合は、注意が必要です。
インプラント周囲炎の治療法

インプラント周囲炎の治療では、インプラント周囲の炎症を抑え、症状の進行を防ぐことが重要です。炎症の程度や顎の骨の状態などを確認したうえで、非外科的治療や外科的治療を行います。ここでは、それぞれの治療法について解説します。
非外科的治療
非外科的治療では、インプラント周囲の炎症を改善するための処置を行います。
専用の器具を使って、インプラントや歯ぐきの周りに付着したプラークや歯石などを取り除き、細菌を減らします。
あわせて、ふだんの歯磨きで汚れが残っている場所を確認し、歯ブラシの当て方や磨き方を患者さんのお口の状態に合わせて説明します。必要に応じて、歯間ブラシなどの使い方も確認します。処置後は歯ぐきからの出血や膿、腫れなどを確認し、炎症が改善しているかを評価します。
外科的治療
非外科的治療を行っても炎症が残っている場合には、外科的治療を検討します。
外科的治療では、歯ぐきを切開してインプラントの表面が見える状態にし、通常の処置では器具が届きにくい部分まで清掃します。炎症を起こしている組織やインプラント表面に付着した細菌性の汚れを取り除き、炎症の改善を目指します。
また、インプラント周囲の骨が失われている状態によっては、骨補填材などを用いた治療を行う場合があります。
どのような外科的治療を行うかは、骨が失われた範囲やインプラントの位置などを確認したうえで判断します。
インプラント周囲炎を予防するために大切なこと

ここでは、インプラントを長く健康な状態で使い続けるために意識したいポイントについて解説します。
毎日の歯磨きを丁寧に行う
インプラント周囲炎を予防するためには、毎日の歯磨きでプラークを取り除くことが大切です。特にインプラントの人工歯と歯ぐきの境目は、汚れが残らないように丁寧に磨きましょう。
また、インプラントと隣の歯との間など、歯ブラシだけでは毛先が届きにくい部分があります。そのような場所には、歯間ブラシなどの補助的な清掃用具を使用します。
インプラントの位置や人工歯の形によって磨きやすい方法は異なるため、歯科医院で自分に合った磨き方を確認することも大切です。
定期的に歯科医院でクリーニングを受ける
毎日丁寧に歯を磨いていても、インプラントと歯ぐきの境目や歯と歯の間などには、歯ブラシが届きにくくプラークが残ることがあります。また、プラークが石灰化して歯石になると、歯磨きだけで取り除くことはできません。
歯科医院のクリーニングでは、専用の器具を使ってインプラント周囲に付着したプラークや歯石を取り除きます。定期的にクリーニングを受けてインプラントの周りを清潔に保つことが、インプラント周囲炎の予防につながります。
禁煙する
インプラント周囲炎を予防するためには、禁煙することも大切です。喫煙を続けていると、たばこに含まれるニコチンなどの影響によって歯ぐきの血流が悪くなり、インプラント周囲の組織に悪影響を及ぼします。また、喫煙はインプラント周囲炎のリスクを高める要因の一つです。
インプラントとその周囲の歯ぐきや骨を健康な状態に保つためにも、喫煙している方は禁煙に取り組むことが重要です。
歯ぎしりや食いしばりを改善する
歯ぎしりや食いしばりがあると、インプラントや人工歯に強い力が繰り返しかかります。これにより、人工歯が欠けたり、インプラントと人工歯をつなぐネジが緩んだりする原因になることがあります。
歯ぎしりは睡眠中に起こることもあり、自分では気づきにくい場合があります。歯科医院では、人工歯の状態や噛み合わせなどを確認し、必要に応じて就寝時にマウスピースを使用してインプラントに加わる力への対策を行います。
まとめ

インプラント周囲炎は、インプラントの周りに炎症が起こり、支えている顎の骨が徐々に失われていく病気です。主にプラークに含まれる細菌が関係し、喫煙や血糖値が十分に管理されていない糖尿病などもリスクを高める要因となります。
治療では、インプラント周囲のプラークや歯石などを取り除く非外科的治療を行い、状態によっては歯ぐきを切開して処置する外科的治療を検討します。
インプラント周囲炎を予防するには、毎日の丁寧な歯磨きに加え、歯科医院で定期的にクリーニングや状態の確認を受けることが大切です。また、喫煙している方は禁煙に取り組むなど、インプラント周囲炎のリスクとなる要因を減らすことも意識しましょう。
治療後も定期的に歯科医院を受診し、インプラントとその周囲の状態を確認することが大切です。出血や腫れ、膿などの異変に気づいた場合は、早めに歯科医院を受診しましょう。
インプラント治療を検討されている方は、目黒区五本木、東急東横線「祐天寺駅」より徒歩4分にある歯医者「ただなわデンタルクリニック祐天寺歯科」にお気軽にご相談ください。
当院では、皆様と真の信頼関係を築くために、初診のカウンセリングから精密な治療、治療後の予防・クリーニングに至るまで、すべての時間を歯科医師が一貫して担当しています。虫歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療やインプラント治療などにも力を入れています。

■この記事の監修者
忠縄 龍哉(ただなわ たつや)
経歴
- 愛知学院大学歯学部 卒業
- 日本大学歯学部付属歯科病院にて勤務
- 都内歯科医院にて地域医療に従事(訪問診療含む)
- 都内大型医療法人インプラントセンターにて勤務
- ただなわデンタルクリニック下北沢歯科医院 開院
- ただなわデンタルクリニック祐天寺歯科 開院
修了研修・学会等
- 日本口腔インプラント学会 所属
- 日本顎咬合学会 所属
- 日本審美歯科学会 所属
- UCLAインプラントプログラム 修了
- サイナスリフトオペプログラム 修了
- ノーベル・バイオケア 認定
- オステムインプラント臨床研修歯科医院
- インビザライン矯正認定ドクター